企業内転勤

　企業活動の国際的展開に対応し、人事異動により外国の事業所から日本の事業所に転勤する専門技術者等を受け入れるための在留資格として「企業内転勤」があります。

　例えば、海外にある関連会社から日本の法人に出向してくる外国人、海外にある本社から日本支社に配置転換により転勤してくる外国人、日本に子会社や支店等の営業所を新たに設置して海外にある本社から出向又は転勤してくる外国人などが想定されます。

　企業内転勤を利用することには以下のようなメリットがあります。

⑴　コスト削減

　新たに現地職員を雇用するよりも、関連会社から外国人社員を転勤させた方が、人件コストを抑えつつ、優秀な社員を確実に選別して日本における業務に従事させることができるというメリットがあります。

⑵　「技術・人文知識・国際業務」関連に従事する職員について

　「技術・人文知識・国際業務」関連に従事している職員が同資格で日本にて働くためには、学歴要件や実務要件などを満たす必要がありますが、「企業内転勤」であれば、それらの「技術・人文知識・国際業務」で求められる要件を満たさずとも、優秀な外国人社員を日本の事業所で勤務させることができるというメリットがあります。

　在留資格「企業内転勤」が認められるには、外国人本人が取得しなければならない資料の他、企業側が準備する必要のある資料が多くあります。

　それらの資料を適切に収集して、企業内転勤の要件に合致していることを丁寧に立証しなければ、スムーズに認めてもらえないばかりか、場合によっては不許可とされてしまうおそれすらあります。

　在留資格が取得できなければ、それに向けた準備が無駄になってしまいますし、また、在留資格取得後に予定していた業務等を始めることができなくなって、企業としての大きな損失につながりかねません。

　安心して手続きを進めるために、在留資格に詳しい取次資格者に相談されることをおすすめします。